心筋梗塞・狭心症

心筋梗塞・狭心症とは?

心筋梗塞・狭心症は、いずれも冠動脈の詰まりによって起こる病気です。

冠動脈は心臓の筋肉に血液を送る動脈なので、詰まってしまうと心臓に酸素や栄養が届かなくなり、やがて心臓壁の一部が壊死してしまいます。

心筋梗塞とは?

心筋梗塞とは、冠動脈が完全にふさがってしまい、血液が流れない状態のことです。重度の場合は命にも関わり、その死亡率は近年改善されたものの、それでも全患者の12~30%は犠牲になる危険な病気です。

狭心症とは?

狭心症は、冠動脈がまだ完全にふさがらず、狭くなっている状態です。血液の流れは止まっていないため、早急に対処すれば心臓の障害も回復します。急死を引き起こす心臓病には、それ以外にも心筋症、遺伝性不整脈などがありますが、心筋梗塞・狭心症は最多で50〜60%と言われています。

症状 前胸部の強い痛み・圧迫感、冷や汗、吐き気・嘔吐、呼吸困難、倦怠感、胃痛
なりやすい人 喫煙者、高血圧の人、糖尿病の人、身内に心筋梗塞・狭心症の経験者がいる人 など
合併症 左室破裂、心室中隔穿孔、乳頭筋不全、左心室瘤、虚血性心筋症

 

心筋梗塞・狭心症の症状は?

心筋梗塞の症状は恐ろしく、ある日突然、胸を激痛が襲います。一方の狭心症は、急な運動や強いストレスを感じたときなど、心臓に負荷のかかる場面で胸の痛みを感じます。

いずれの病気も息切れ、冷や汗、吐き気がする、全身の倦怠感、胃痛といった症状を併発する人が少なくありません。

心臓の激痛が10分以上続く場合は、心筋梗塞を起こしている可能性があります。発症後5~6時間以内に治療を施さないと心臓が停止してしまうため、すぐに病院に駆け込みましょう。特に40歳以上の男性に多いので、なおかつ肥満気味の人は注意が必要です。

 

肥満と心筋梗塞・狭心症の関係は?

心筋梗塞・狭心症の最も多い原因は動脈硬化です。

血管が硬くなることで、血管内にさまざまな物質が沈着してしまい、詰まりの原因になります。これが冠動脈で起こると、心筋への血流が阻害され、心筋梗塞・狭心症に繋がるわけです。

そして、動脈硬化は肥満によって起こりやすい症状のひとつです。肥満は高血圧、高血糖を引き起こしやすく、血管にダメージを与えるため、血管の弾力性も弱まってしまいます。その他、食べすぎや運動不足、喫煙などの悪習慣も動脈硬化の危険因子になります。

心筋梗塞の原因となる動脈硬化は、体からのシグナルや自覚症状がほとんどありません。また、動脈硬化は検査や測定で明らかにすることもできないので、症状を自覚するのは難しいのが現状です。

 

心筋梗塞・狭心症の予防には生活習慣の改善を

そのため、大切なのは心筋梗塞・狭心症を引き起こさない生活習慣を身につけること。食生活の乱れや運動不足を解消し、肥満を改善すれば、発症のリスクは大幅に下がります。

肥満外来なら、専門家の指導のもと食事・運動を見直せるのはもちろんのこと、血圧や血糖値、脈拍などを検査することで、現時点における心疾患のリスクもわかります。心臓の負担になる強いストレスも、専属のカウンセラーの存在によって取り除くことができるでしょう。

ABOUTこの記事をかいた人

かつてはBMI35以上の高度肥満症でしたが、肥満外来に通って3ヶ月で体重11%減の激痩せに成功。今は学生時代のように美容も楽しめるようになりました。そんな私の実体験を生かし、肥満外来に関する情報を発信します。