40代はなぜ肥満になりやすい?その原因と「中年太り」の恐るべきリスク

Chie
こんにちは! 肥満外来経験者のChieです。

若いころは痩せていたけれど、いまやすっかり肥満体型……。そんな「中年太り」に悩まされている人も多いのではないでしょうか。

実際、平成22年に行われた「国民健康・栄養調査」によると、肥満者の割合は20代より30代、30代より40代が多く、年々増加することが明らかになっています。

なぜ40代は肥満になってしまうのでしょう。今回は、40代が肥満になりやすい原因と、その危険性についてお話しします。

 

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40代の肥満の原因は、基礎代謝の低下

40代が肥満になる大きな原因は、基礎代謝の低下です。

加齢とともに基礎代謝が低下すると、体はとても太りやすい体質へと変化してしまいます

 

そもそも基礎代謝とは?

Chie
まずは、知らない方もいると思うので、基礎代謝とは何か?からお話しします。

基礎代謝とは、呼吸や内臓の活動、体温の調節など、「生命を維持するため」に消費されるエネルギーのこと。

いわば、じっとしているだけでも使われ続ける、固定費のようなエネルギーです。

 

この基礎代謝ですが、1日の消費エネルギーのうち、なんと7割から8割もの割合を占めています

痩せるためには、1日の摂取カロリーを消費エネルギーが上回らないといけません。つまり、基礎代謝を高めることは、肥満を解消する上で絶対条件

 

私もかつて、ダイエットのために激しい運動をしていましたが、実は運動で消費できるエネルギーは基礎代謝とは比べ物にならないくらい少ないです。

運動の目的は本来、目先のエネルギー消費ではなく、筋肉量を増やして基礎代謝を高めることにあります。

 

40代は基礎代謝が大幅に低下する

そして、40代は基礎代謝が低下しやすい年代です。

2005年に発表された「日本人の年代別基礎代謝基準値」によると、男性は18歳くらい、女性は15歳くらいをピークに基礎代謝は年々低下していきます

 

基礎代謝が低下する理由はさまざまです。

たとえば、老化によって体が衰えると、消費エネルギーも減少します。すると当然ながら、基礎代謝は落ちていきます。特に筋肉など、脂肪以外の組織が衰えるため、維持や活動に必要なエネルギーも比例して減るわけです。

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この背景には、女性なら家事の時間が増えたり、男性なら外回りの仕事よりもデスクワークが増えたりして、若いころより運動不足に陥りがちなことも手伝っています。

 

それに加えて、体のシステム的な問題もあります。

そもそも人間は、10代までは成長ホルモンや男性ホルモンが活発で、筋肉量を増やすように作用します。しかし、20代になると、役目を終えたホルモンの分泌量が一気に減り、筋肉を増やそうとする働きが失われていくのです。

結果的に、基礎代謝は加齢とともに低下します。すると、仮に去年と同じ量を食べ、同じ活動をしていても、太りやすくなるのです。

 

40代の肥満は、認知症のリスクも高める

では、40代が肥満になるとどんなリスクがあるのでしょうか。

まずはこのサイトでも再三申し上げている通り、肥満は糖尿病や高血圧、高脂血症といった生活習慣病の原因になります。

 

▼肥満と病気の関係についてはこちらをチェック

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それだけでなく、近年の研究では、40代の肥満は認知症のリスクを高めることもわかってきました。

イギリスのオックスフォード大学による1999~2011年にかけての研究によると、認知症を発症するリスクは、30代で肥満と診断された人はそうでない人の3.5倍40代は1.7倍50代は1.5倍になると言います。

これは1999年から2011年にかけて、肥満と診断された約45万人を対象にした研究であり、信頼性も高いです。

 

気をつけたい「サルコペニア肥満」

また、40代が要注意なのが、「サルコペニア肥満」というタイプの肥満です。これは、「肥満」と「サルコペニア」を同時に発症した状態のこと

サルコペニアとは、加齢とともに筋肉量が著しく落ちていく病気で、40代にかけて発症率が高まります。腕や脚の筋肉量が減り、握力や歩行速度の低下に襲われます。

 

そこに肥満を併発すると、「筋肉量が減った代わりに脂肪の量が増える」という状態になります。

つまり、体重やBMIに一見変化が表れないせいで、肥満であることを自覚できなくなるのです

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体内では体脂肪と筋肉量の逆転現象が起こっているのに、数値的には正常に見えてしまう……。これは非常に厄介です。

 

サルコペニア肥満のリスク

サルコペニア肥満の怖いところは、肥満を自覚できないことだけではありません。

少なくなった筋肉で重い体重を支えなければならず、通常の肥満よりずっと負担がかかります。これにより、自分では原因がわからないまま関節痛や骨盤の痛みなどに苦しめられます。

Chie
さらに、筋肉量が減ることは基礎代謝が落ちることでもあるので、肥満はより悪化しやすくなります。

 

おまけに、サルコペニア肥満は糖尿病のリスクも大幅に高めます

実は、体内で最も糖分を消費するのは筋肉。筋肉量が少ないと、本来なら消費されるはずの糖質が余ってしまい、血糖値の上昇につながって、糖尿病の状態へとどんどん近づいてしまうのです。

 

減ってない?あなたの基礎代謝をチェック

Chie
さて、「もしかしたら基礎代謝がガタ落ちしているかも……」と不安になった人もいるのではないでしょうか。

そんなあなたは、以下の10項目をチェックしてみましょう。7項目以上が当てはまった人は、「基礎代謝が低い」と考えて差し支えありません。

 

基礎代謝を診断する10項目
  1. 最近、体がむくみやすい
  2. 少し食べただけで体重が増えてしまう
  3. 平熱が35度代になった
  4. 生理不順や生理痛が悪化した
  5. 手足の冷えや火照りが多く、体温調節が上手くいっていない感じがする
  6. 頭痛や肩こり、腰痛が年々悪化している
  7. ジム通いやウォーキングなどもしておらず、運動不足だ
  8. 顔色がいつも青ざめており、肌荒れもしやすくなった
  9. 多少の暑さでは汗をかかないほうだ
  10. 寝ても疲労が取れず、気だるさを感じながら起床している

 

もし40代で肥満になったら?

Chie
では、上の診断で「基礎代謝が低かった!」という人や、40代で肥満の人はどうすればいいのでしょうか。

まず、40代で肥満の人、代謝が低い人は、若いころと比べて危険性の高い状態です。いち早く肥満を解消する必要があるでしょう。

 

しかしながら、自己流のダイエットで肥満を治すのはおすすめできません

間違った運動や食事制限は、むしろ体に悪影響を及ぼし、衰えてきた体や内臓へと鞭打つことになりかねないからです。

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個人的にこの年代の方は、肥満外来に通っていただきたいと思います。

なぜなら、若いころより治療の確実性を重視すべきだからです。40代は体が全体的にガクッと衰える時期なので、肥満によって生活習慣病などを発症してしまうと、その負担は計り知れないものになります。

 

何より、肥満外来では正しい生活習慣や栄養の摂り方を学べます。

私も「メディケアダイエット」というクリニックに通って実感しましたが、これらのノウハウは、今後の人生を健康に過ごす上での財産になります。大げさに言えば、寿命すら左右するかもしれません

 

「老後」というキーワードも頭にちらついてくる40代。これを機に健康な生活への一歩を踏み出すべきではないでしょうか。

ABOUTこの記事をかいた人

かつてはBMI35以上の高度肥満症でしたが、肥満外来に通って3ヶ月で体重11%減の激痩せに成功。今は学生時代のように美容も楽しめるようになりました。そんな私の実体験を生かし、肥満外来に関する情報を発信します。