肥満外来の5つのメリット

ここでは、肥満外来に通う代表的なメリットを5つ紹介します。

1. 原因を特定してダイエットに取り組める

自分の体の状態もわからないまま、自己流のダイエットを繰り返してきた人も多いのではないでしょうか。肥満外来では、ダイエットの方針を決めるにあたって、さまざまな検査を行います。

肥満外来で行う検査

・血液検査
・尿検査
・レントゲン
・CT検査
・筋肉量測定
・体脂肪/内臓脂肪量測定
・安静時/運動時の代謝測定 など

こうした多彩なデータによって肥満の状態を可視化し、原因を特定します

 

単なる肥満ではなく、ホルモン異常などの病気による肥満の可能性もあるので、しっかりとした検査はとても重要です。また、糖尿病や高血圧といった肥満の合併症の検査もできるほか、体脂肪だけでなく内臓脂肪の量まで明らかにするため、隠れ肥満もばっちり見抜けます。

さらには心理士によるカウンセリングも行い、患者の食生活やライフスタイルについてよく把握した上で、生活の改善点もあぶり出していきます。

こうして原因から逆算したダイエットをすることにより、過去の挫折してきたダイエットとは一線を画する、効果的な減量に取り組めるはずです。

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2. 無理なくダイエットを継続できる

ダイエットと聞くと、「辛いもの」「我慢するもの」などのイメージを浮かべてしまいますよね。

実際に私も、自ら設定した大幅な食事制限に耐えられず、何度もダイエットに挫折してきました。今にして振り返れば、当時は「自分にダイエットは継続できない」と捨て鉢になっている部分さえあったと思います。

ですが、肥満外来では「無理なダイエットはリバウンドのもと」という考えのもと、可能な限り継続しやすいダイエットプログラムを作ってくれました。

 

過剰な食事制限には一切頼りません。医学的・栄養学的に正しい食事を摂取することで、食生活の悪循環を断ち、太りやすくなった体質を徐々に改善していくのです。私の通っていたクリニックの場合、好きなものを食べても良かったので、ダイエットの苦痛は大きく軽減されました。

運動についても無理はしません。現在の体力や脂肪量に基づいてメニューを組むため、体を憔悴させるような高負荷のトレーニングは行わない。さらに、ダイエット中の「本当に痩せるのかな」「この方法で大丈夫かな」という不安には、対面でもメールでも相談に乗ってくれる専属のカウンセラーもいます。

こうしたフォロー体制により、かつては辛いものだったダイエットも、大幅に続けやすくなるのです。

 

3.リバウンドの危険性も少ない

無理なく続けられるということは、必然的にリバウンドの減少にも繋がります。

なぜなら、そもそもリバウンドの主な原因は、無茶なダイエットによるストレスや、食事制限による体質の変化だからです。自分に合ったプログラムを作る肥満外来なら、ストレスなくダイエットできるのはもちろんのこと、食事の栄養バランスを最適にコントロールされるため、太りやすい体質にもなりません。

実はリバウンドのデメリットは、それまでの努力をなかったことにしてしまうだけではありません。

人間の体は、本来の体型を維持しようとする働きを持っているため、リバウンドを繰り返せば繰り返すほど、太りやすい体質へと変わってしまいます。逆に言えば、リバウンドを防ぐこと自体が、ダイエットを成功させる近道でもあるのです。

肥満外来で目指すのは、見た目をスリムにするだけの「減量」ではなく、あくまでも肥満の「治療」。健康な体と生活習慣を取り戻し、肥満を引き起こしている原因を抜本的に改善するため、リバウンドの危険性は最小限に抑えられます。

 

4. 自分一人の孤独なダイエットにならない

ダイエットを成功させる上で、誰のサポートも受けられないことは意外な障害になります

自分一人での孤独なダイエットは、指導・管理してくれる人を欠くため、少し痩せた時点で油断し、リバウンドしてしまうケースが少なくありません。また、なかなかダイエットの停滞期に差し掛かったとき、誰とも気持ちを分かち合えず、アドバイスも受けられない辛さは、その状況を知る人なら頷くところでしょう。

 

ですが、肥満外来のダイエットでは、医師、カウンセラー、栄養士、薬剤師といった専門家とともに目標体重を目指します。日々の食事や体重、歩数計などはネット上に記録し、それを受けてスタッフがアドバイスや励ましを送ってくれる仕組みなので、一方通行のダイエットに終始することはありません。

 

また、自己流のダイエットをしていると、つい目標体重を極端に設定しがち

自ずとダイエットの内容も過激になり、苦しい運動や食事制限に頼った無謀な計画を立ててしまいます。しかし、こうした行動に対し、体は自らを守ろうとして基礎代謝を抑えるため、太りやすくなって逆効果。

プロの指導を受けることは、自分の「一刻も早く痩せたい!」という欲求にブレーキをかけ、減量のペースをコントロールすることにも繋がります。

 

5. 一生もののダイエット習慣を身につけられる

肥満外来で行われる治療は、一般の病院のような「ただ処方された薬を飲む」という受け身の治療ではありません。先生たちの役割は指導や管理、アドバイスであり、ダイエットを実践するのはあくまでも自分です。

だからこそ、先生は「間食はここまでなら大丈夫」「もし間食しすぎたら、夕食でこのように調整しよう」といったダイエットの知識を惜しみなく伝えてくれるし、私たちはそれを実践する習慣を身につけられます。

いわば、肥満治療を体系的に教わりながら、それを体に叩き込めるのです。このおかげで、将来リバウンドしそうになっても自ら歯止めをかけられるため、まさに一生もののスキルを得られるといっても大げさではありません。

また、私の通っていた「メディケアダイエット」という肥満外来では、「生涯を幸せに暮らすためのダイエット」を目標に、脳のストレスを和らげることも大切にしていました

ストレスを溜めてしまうと、脳は苦しさから逃れるために食事という快楽を求めますだからこそメディケアダイエットでは、苦しみながら痩せるのではなく、好きなものを食べる幸せも確保し、日々をより楽しむことを大切にしていました。

そこで身につけた前向きな考え方は、肥満治療のみならず、その後の人生を歩む上でも大きな力になっています。