ダイエットといえば「体を動かすこと」をイメージする人も多いですよね。肥満外来の治療では、こうした運動を指導する「運動療法」も行われます。
この記事では、
- 運動療法って何?
- 具体的な内容は?
- どんな流れで治療を進めるの?
など、運動療法の基本的な内容を解説します。
運動療法とは?
私たち現代人は、慢性的な運動不足と言われています。
- 毎日のようにコンビニやレストランで食事
- 移動は電車やタクシー任せ
などなど、カロリーを摂取する機会は増えているのに、消費する機会は減っているのです。
運動は、肥満のなかでも問題視されている「内臓脂肪型肥満」の解消に欠かせません。
内臓脂肪型肥満とは、読んで字のごとく内臓の周りに脂肪のついた肥満のこと。お腹がポッコリと出っ張るため、「リンゴ型」の肥満とも呼ばれています。
このタイプの肥満は、メタボリックシンドロームの原因になります。
メタボリックシンドロームは、高血圧や糖尿病、脂質異常症といった生活習慣病を引き起こしたり、動脈硬化を進行させたりする危険な状態です。
幸いにも、内臓脂肪は運動で落としやすい性質を持っています。しっかりと運動しないといけませんが、闇雲に取り組んでも効果は得られないもの。
肥満外来の運動療法では、患者にとってベストな運動の量や方法を指導し、効率的に肥満を治療していきます。
運動療法の具体的な内容は?
これについては、患者ごとに異なるプログラムを作成します。
最初に患者をしっかりと検査し、患者の体力や脈拍、肥満の原因などを踏まえて最適なメニューを提案するのです。
専属の管理栄養士やカウンセラーとの連携も心強いです。
運動の効果を引き出すような食事を指導してくれたり、患者の性格やライフスタイルに合わせて無理のない運動を考えてくれたりします。
また、「運動」と聞くとスポーツやエクササイズなど、典型的な高負荷の運動をイメージしがちですよね。
でも、実は日常生活で自然と行われる動作も運動の一部です。クリニックのなかには、こうした「生活運動」を指導してくれるところもあり、体に染みついた悪習慣を改善してくれます。
▼私の通っていた「メディケアダイエット」もそうでした。
運動療法の主な流れ
ということで、食事療法の主な流れは以下の通りです。
1. 診察、検査、カウンセリング
肥満度の測定や血液検査により、体の状態を把握。運動の必要性や、どのような運動なら適切かを見極める。同時にカウンセリングも行い、生活上無理のない運動を考える。
2. 運動メニューの決定
患者の状態を踏まえて、運動医学に基づいたメニューを決定。基本的には自宅での実践になるが、クリニックによっては集団での演習等を行う場合もある。
3. 運動の実践
運動メニューに従い、患者がトレーニングやエクササイズを実践。
4. PDCAサイクルを回す
定期的に体を検査し、必要に応じて運動メニューに変更・修正を加える。こうしたPDCAサイクルを回しながら、3ヶ月以上のスパンでしっかりと継続していく。