【ダイエット外来体験者の肥満外来完全ガイド】

【プロに聞く】なぜ痩せない?ダイエットに失敗する“目からウロコ”の4つの原因【メディケアダイエット論 #1】

Chie
こんにちは! 肥満外来経験者のChieです。

シリーズ「メディケアダイエット論」は、私の通っていた肥満外来「メディケアダイエット」で教わった痩せるメソッドを紹介する連載。

第1回では、多くのダイエッターたちの気になる「ダイエットに失敗してしまう理由」を紹介します。院長の岡田先生曰く、痩せられない人には陥りがちな4つの原因がありました。

※なお、岡田先生からの許可をいただいて掲載しております。

 

ダイエットに失敗する原因1:現実味のない計画を立てている

ダイエットに失敗する原因について伺ったのは、初回の無料カウンセリングを終えて、メディケアダイエットに通い出したばかりのころ。スタッフの皆さんとさまざまなお話をしながら、肥満の原因と今後の計画について方針を固めている期間でした。

ここからは、当時の記憶を振り返りながら岡田先生との対話形式で、ダイエットに失敗する4つの原因を紹介します。

 

岡田先生
Chieさんはこれまでのダイエットで、何度も失敗を繰り返してきたそうですね。具体的に、どんなダイエットに挑戦してきたんですか?
Chie
そうですね……。糖質をガッツリ断つダイエットとか、アメリカで取り入れられている1週間スープと野菜だけを食べ放題にして過ごすダイエットとか。

結構、過酷な方法に取り組んできたと思います。

岡田先生
それを完遂できたとしたら、健康に良いかはさておき、体重は確実に落ちそうですね。
Chie
でも、やっぱり無理でした。甘いものが好きでどうしても食べてしまって。職業柄、外食も多いので、野菜とスープだけを食べるのも無茶でしたね。

それでも可能な限り続けられたら良かったんですけど、いちど躓くと「今回も失敗だ!全部ダメ!」みたいな感じで、ダイエット自体をやめちゃうんです。

忍耐力がなくてお恥ずかしい……。

岡田先生
なるほど。Chieさん、それは忍耐力がないことが原因じゃありませんよ

それはそもそも、現実味のないダイエットを計画したことが原因です。これはダイエットに失敗する人の共通点の一つで、計画の段階でどこかに間違いがあるんですよね。

間違いというか、希望的観測とでも言いましょうか。

Chie
希望的観測、ですか。
岡田先生
はい。まず、過酷なダイエットを続けられる人は一握りです。

炭水化物を完全に抜いたり、激しい運動を日課にしたり……。多くの人はそのストレスに耐えられず、ダイエットを断念してしまいます。体にも心にもストレスを強いるアスリートみたいな方法なので、それは自然な反応ですよ。

でも、こうしたダイエットに挑戦する人は、「自分は過酷なダイエットを今度こそ耐えられる」という希望的観測を持っている。

Chie
確かにそうでしたね……。
岡田先生
それともう一つ、性格やライフスタイルに合っていないのも問題です。

たとえば、Chieさんは仕事でどうしても外食を避けられないのに、完全な食事のコントロールを目指そうとしていました。これって、前提から破綻していると思いませんか?

Chie
確かに。
岡田先生
このように現実味のないダイエットは、計画の段階から失敗することが決まっています

自分の性格やライフスタイルをしっかりと分析し、自分に合った難易度のダイエットに取り組まないといけません。

 

ダイエットに失敗する原因2:段階を飛ばした目標を立てる

岡田先生
それと、これは私の予想ですが……Chieさんはダイエットにチャレンジするとき、「3ヶ月で20キロ痩せるぞ!」みたいな、大きな目標を立てていたのではありませんか?
Chie
そうですね。元の体重がBMI35以上なので、それくらい痩せなきゃ意味がないと思っていました。

やるからには結果を出したいですし。

岡田先生
志は素晴らしいんですが、もう少し身近な目標を立てても良かったかもしれませんね。

最終的には20キロ痩せるのを目指すとしても、まずは1ヶ月で1キロでも2キロでも落とす。ダイエットに失敗する人は、こういった手の届く目標を設定できていないことも多いです。

Chie
そういえば、気の遠くなるような目標だとは感じてました。
岡田先生
大きな目標ばかり追っていると、せっかく1キロや2キロでも痩せても、「まだまだ足りない」「これじゃダメだ」と思ってしまう。

本当は喜ぶべきこと、自分を褒めてあげるべきことなのに、これではモチベーションを保てません。

Chie
でも、私くらいの体重になると、正直1キロ痩せたくらいでは無意味じゃないですか……?
岡田先生
いえ、ダイエットは中長期的に取り組むもの。レンガを積むようなものなんです。

極端な食事制限は体に毒ですし、急激な減量はリバウンドのリスクを高めます。ダイエットはそもそも、ゆっくりと着実に痩せていく方針で進めないといけません。

はやる気持ちはわかりますが、毎月1キロや2キロでも落として、半年や1年間かけて10キロ、20キロを落としていく。そういう視点を持ちましょう。

 

ダイエットに失敗する原因3:ダイエットを楽しめていない

岡田先生
さらにダイエットに失敗する原因を挙げるなら、ダイエットを楽しめていないことです。
Chie
えっ! いや、ダイエットが楽しいはずないじゃないですか。
岡田先生
そんなことありません。ダイエットは本来、楽しいものです。

痩せたら見た目も美しくなって、好きな服も着られる。美容やファッションは一気に楽しくなりますよ。体も軽くなって、遊びに出かけても疲れづらく、家族や友人との時間も思いっきり満喫できます。

ダイエットは、そんな未来に近づいていく過程。夢や希望で溢れていると思いませんか?

Chie
確かに……。でも、まったく楽しいと思えないのはなぜでしょう?
岡田先生
それは「痩せなきゃダメだ」「こんな体型じゃ恥ずかしい」という、ネガティブな動機で取り組んでいるからではないでしょうか。

考え方が、主体的な「ダイエットしたい」ではなく、受動的な「ダイエットしなければならない」になっている。

Chie
なるほど……。
岡田先生
大切なのは、ダイエットに成功した未来をしっかりと思い描くこと。

痩せれば、さまざまな場面で恩恵を得られます。それを意識するために、たとえば「痩せたら着たいな」と思っている洋服を先に買ってしまうのも良いかもしれません。

そして、1キロや2キロ痩せるたびに、未来にまた一歩近づいたと考えましょう。

Chie
新しい化粧品を買ったり、ネイルアートをしたときって「昨日の自分より美しくなれた!」と思えて嬉しいです。別に新垣結衣さんになれたわけじゃないのに(笑)。

ダイエットも同じで、小さな進歩に目を向けることが大切なんですね。

 

ダイエットに失敗する原因4:偏った食事になっている

岡田先生
あとはダイエットを頑張っている人に限って、食事を減らしすぎたり、偏った食事になっているのも問題ですね。

これって逆に痩せないんですよ。

Chie
えっ!健康面はともかく、食事量を減らしたら当然痩せるんじゃないんですか?
岡田先生
実はそんなこともなくて。過去にダイエットに挑戦してきたChieさんなら、基礎代謝についてはご存知ですよね?
Chie
えっと、確か基礎代謝は、人間の活動に必要な最低限のエネルギーのことですよね。呼吸したり、内臓を動かしたり……。

そして、1日の消費カロリーの7〜8割くらいは、基礎代謝で消費されると聞いたことがあります。

岡田先生
その通りです。ダイエットにおいて、基礎代謝の重要性は広く知られていますよね。

ですが、食べる量を減らしすぎると、体はそれに順応して、少ないエネルギーでも動くようになる。つまり、基礎代謝が下がってしまうんです。

結果、食事は少ないはずなのに痩せなくなり、元の食事に戻しても“カロリーオーバー”で太ってしまう。悪循環に陥ります。

Chie
そんな弊害が。
岡田先生
偏った食事も問題です。エネルギーの生成に必要なビタミンB群鉄分、酵素の働きを活発にするミネラル、筋肉を作るたんぱく質などが少ないと、代謝の低下は深刻になります

食べものの吸収を緩やかにする食物繊維は、血糖値の急上昇を抑える役目。一方で、ダイエット中に不足しがちな糖質脂質も、体には必須の栄養素です。

健康に痩せるためには、栄養バランスの良い食事がカギです。ダイエットは、さまざまな栄養素によるチームプレーで成り立つんですよ。

Chie
ダイエットはチームプレー!
岡田先生
そう。摂取カロリーを消費カロリーが上回れば、痩せる。これは確かに正解ですが、そればかりに囚われていては、栄養の偏った“個人プレー”になりかねません

Chieさんの取り組んできた極度な食事制限や「○○だけダイエット」などの手法は、必要な栄養素を不足させてしまいます。何かは足りていても、何かが足りない状態にならないように気をつけなきゃいけません。

 

まとめ:

いかがでしたか? ほかにも岡田先生から教わったお話は多岐にわたりますが、今回は代表的なポイントをまとめました。

断食や糖質制限などによる過酷なダイエットは、そもそも失敗することが大前提。よしんば成功しても、継続することが難しく、リバウンドしてしまう可能性は高いです。

大切なのは、自分の性格や生活習慣、ライフスタイルに合った方法を探すこと。肥満外来は、そのサポートをしてくれる場所だと思います。

▼プロによる治療を検討するなら。